KoKへの思い

レジストコンボ

さて,人によってどこが面白いと感じるかはそれぞれでしょうけど,私はなんと言ってもコンボを作るのが楽しいです。このゲームにはレジストコンボと呼ばれるシステムが用意されています。攻撃ボタンなどの入力をセーブし,好きなタイミングでロードすることで,難しいコンボを確実に出すことが出来るシステムです。おかげで自作のコンボをいつでもすぐに再現して楽しむことが出来ます。また,セーブデータを交換することでコンボを他人に見せることが出来るようになっています。個人的にはこれなくしてここまではまることはありえなかったので,後の作品に継承されていないのが残念でなりません。

まぁ,そんなこんなでカラミールにいる時間より訓練場にいる時間の方が圧倒的に多い私ではありますが,コンボの基本については例によってMCさんの達人への道をどうぞ。私の遊び方からするとここに書かれているようなことが重要になってきます。実用性度外視でひたすらダメージの大きいコンボなどを作るのが楽しいのです。とはいえ私なりにこだわりがあって,必殺技スタート,つまり溜めスタートのコンボは美しくないので基本的に対象外としています。また魔導書による魔法のMP消費が他の全ての行動に比較して極めて大きい(かつ訓練場での唯一の消費法である(かつ唯一MPが足りないとHP消費になるのではなく発動に失敗する))ため,「魔導書による魔法を使わない」という条件をコンボの一種の属性として扱っています。魔法の使用に関して,「物理攻撃しか使わない」「魔法は武器魔法のみ使う」「魔導書による魔法を使う」の三つの属性値があるということです。なお,魔法は全て溜め技であるので「魔法しか使わない」という値は基本的にありません。またアイテム(魔道書の1ページ)の使用も基本的には対象外です。もう一つ,KOKの残念なところに無限コンボの存在があります。これに関し,無限コンボとなるループをコンボの一部に組み込むこと(実際に組み込むのは冒頭)を禁止。RLRL→脳天撃→LLLLL等といった繋ぎ方も考えられはするが,脳天撃後に再びRLRL→脳天撃ではなくLLLLLにするのが不自然であるため,脳天撃を気絶技として使用すること(散華は前隙が大きすぎるため,気絶技としてはコンボに組み込む形では使えない)を禁止としています。さらに,私は訓練場でのコンボを基本的に考えているので,段差を考慮したものなどは対象外です。ただし浮かしなしは一種の属性と考えています(気絶なしは無限コンボのルールと重複します)。ダメージもゴブリンへのダメージが基本です。ゴブリンは属性反耐性は無いが耐性も無く,魔法防御力が物理防御力に比べて低く,魔法に弱いという特性を持っていることを言っておきたいと思います。

それでは,達人への道についていくつか補足します。天翔の着地キャンセルについて言及されていますが,通常のジャンプでも着地モーションを歩き入力でキャンセルできます。こちらの場合は空中では移動する必要は無く,空中での移動距離を調整できます(天翔の場合は移動の入力は空中の動きには影響しません)。ちなみにレジストコンボではキー入力をセーブするので,ロード時にどこを向いていようとセーブ時の方向に移動してしまいます。そこでレジストコンボでは上と下,または右と左を同時に入力します。するとキャラはどこを向いていようと「前進」することが出来ます。着地キャンセル以外にも追いかけたりダッシュ攻撃を使ったりするのに使うテクニックです。後退や左右への移動は出来ないので,レジストコンボで移動と言えばそれだけでこの前進を指すことになります。さて,この着地キャンセルは当然ホバー攻撃にも使えるわけで,高威力の右ホバー攻撃を連続で出すのが驚異的なものになっています。実際あらゆる武器の物理攻撃のみでの最強コンボが右ホバー攻撃で斬り続けるだけのものとなってしまっています。冒頭・浮かし・締めの部分でコンボの創作性はいくらか残ってはいますが,GXのサイサイのような印象は拭えません。よって「ホバー攻撃を使わない」,或いは「ホバー攻撃を連続では使わない」という属性も考えます。しかしこの連続ホバー攻撃というのが曲者で,落鳳撃の後着地キャンセルで追撃可能な攻撃は通常の左突きかホバー攻撃しかありません。また天翔→落鳳撃の直前に天威が入るのですが,これを入れると着地後の追撃は入りません。天翔→落鳳撃→LLLLLよりは殆どの場合天威→天翔→落鳳撃の方が強力なのですが,天威→天翔→落鳳撃より明らかに天翔→落鳳撃→RJ→RJ→LJの方が強力なのです。コンボのヒット数によっては最後の左ホバーの代わりに右ホバーが(さらに場合によって左側に壁があることを条件に)はいります。これがアイシクルの力を上回り,魔導書による魔法なしでのコンボの最強形になっています。最後にMC氏の掲げる(一連の攻撃)→沈め技→(一連の攻撃)→浮かせ技→(一連の攻撃)というコンボの基本の流れがありますが,強力なコンボの基本の流れを左手にアイスロッドを,右手にナイフ・剣・刀・大剣の何れかを,魔導書にトルネードを持ったもので「RRRL→トルネード3→トルネード3→天舞(天威)→アイシクル2→アイシクル2→トルネード3」としておきます。実際には浮かしとアイシクルの間にRが入ったりするのですが,これは応用と考えます。これの一部をいじったり上記のように落鳳撃を組み込んで大きくいじったりしていろいろなコンボが出来ていきます。当然物理のみのコンボではこれの応用とは考え難いものも出てきますが。ちなみにこの実に簡単なコンボはサフィ,クン・ツァが使うとカンストするほど強力なコンボです。逆に言えばこの二人でカンストするだけではなんら面白いことではないということでもあります。

アイテム集め

KoKには武器のコレクションという楽しみがあります。倉庫などのシステムが無いのも含め,私は余り好きではありません。そしてレア武器が存在するというシステム故,コンボ開発の前に武器集めをしなければならず,残念に思います。なにしろひたすら運の代物で,出るまでプレイし続けなければならず,長くプレイすれば必ず手に入るという種類のものでもないのです。GXのパーツ集めなどもあまり好きではありませんが,あれは実力の上昇はほぼ確実に起こるので,時間さえかければほぼ確実に入手可能という点ではまだましです,スペシャルパーツは死んでほしいですが。というわけで,コンボ開発の楽しみをただ阻害するだけの武器集めをここを読んだ人は避けて通れるように,ここで全ての武器を持ったキャラクターデータを公開します。といっても武器は29種類あり,一人につき8個までしか武器は持てないので,4人分のデータに分けます。魔導書は全部7種類持っており,所持アイテムはコンボにも使える魔道書の1ページ7種類と武器の転載用の帰還のクリスタルです。アイアンソード・リレートソード・ブロードソード・ライトセイバー・★シャムシール・アイアンブレイド・フレイムブレイド・ライトブレイド刀・鬼頭刀・★侍刀・レイピア・ウインドレイピア・アイスレイピア・ダガー・ウインドダガー★ボウイナイフ・ハンドアクス・アースアクス・★デスシックル・ハンマー・アースハンマー・バトルハンマー・マジカルロッドフレイムロッド・アイスロッド・ナイトシールド・ファイアガード・アイスガード。上記のデータをコンボ保存用フォルダの隣にあるsave\character\にある適当なファイルと置換することで(そこにあるファイルと同じ名前に書き換えること,元のファイルは必要あらば退避しておくこと)該当するキャラクターの所持アイテムを,表記の通りのものに変更します。2人プレイで帰還のクリスタルを使い,アイテムの調整を行います。アイテムの調整が終わったら元のファイルに戻しておきます。これでアイテム集めに煩わされずにコンボ開発に集中することが出来ます。

灯の他のゲームについて

灯のKoK以外のゲームの感想です。

SoulEater

KoKと同様の操作系を持つ。ただし武器は固定で,同時押しは両手攻撃,魔法は特殊効果を発生させるものとなっている。レジストコンボは無い。攻撃のバリエーションが少なく,動きがKoKより更にもっさりしていてやりにくいが,古さゆえのものだろう。二人プレイのシステムも興味深い。もう少し何かあればTAも嵌れたかもしれない作品だ。

BraveGear Tribute

雑誌に連載されていたBraveGearを,連載終了後フリーのダウンロード版として一部使用を変更して出したものです。現在入手困難になっているSTRAINの反省を生かしており,この点は評価できます。内容では,SoulEater,STRAIN,KoKと受け継がれてきた二刀流で,溜めて必殺技を繰り出すというシステムを一新し,通常の攻撃は攻撃ボタンで,必殺技はスキルボタンで出すというシステムになっています。それぞれ長押しで強攻撃に変化します。それ自体はいいのですが,スキルは取得スキル,装備スキル,選択スキルの三段階を持ち,取得したスキルをいくつか装備しておき,それをスキル選択ボタンでカーソルを左右に動かして一つを選択し,スキルを選択した状態でスキルボタンを押すことでスキルが発動するようになっています。つまり一つのコンボ中に複数のスキルを使用するには,コンボ中にカーソルを動かす必要があり,これが嫌いです。そして何よりレジストコンボがなくなったのが最大の欠点です。レジストコンボが無い故コンボを開発する気も起きず,このゲームはそこまで遊んでいません。

Ruinus

プログラマーが逃亡した所為で新しく作り直した The Ruins Of A Lost Kingdom ではなく,作り直す前の方の話です。これにもレジストコンボは無いので新しいほうは全くやってません。攻撃のシステムはKoK等と同様のものに戻りました。ただし武器についているスキルを変更することが出来,同じ武器であっても違うスキルを発動することが出来るようになっています。この点は非常に評価できる。コンボの戦略性が広がるからです。当然武器の種類によって付けられるスキルは変わります。また二刀流では無く右手に武器,左手に指輪を装備し,指輪では魔法を使うことが出来,武器と同様違った魔法をつけることが出来,魔法通常攻撃というものもできました。このシステムは非常に素晴らしいのですが,付け替えることが出来るスキルを覚えるシステムはひどいものでした。レベルアップによって習得するのですが,その種類が余りに少なく,スキルを自由に書き換えてコンボ作りを楽しめるという状況は作り出せませんでした。また武器の性能が同じ武器であっても違う点,ダメージが同じ武器の同じ攻撃でも攻撃するたびに変化する点は許せないものです。これは私が楽しんでいるコンボ作りに大きな支障をもたらしました。ランダムであるというのは,毎回能力が一新されるノーネームワールドのようなRPGではよいのですが,一度作ったデータを基本的に一生使うことになるこのようなゲームには向かないと私は思います。訓練場が用意されていた点も評価は出来ますが,レジストコンボが失われたままであったのは残念です。また,所持できるアイテム数が強く制限されている点についても,わずらわしいだけで(アイテム捨てゲーと称されるほど)とくに戦略性が上がるわけでもなく,残念でした。右手に武器,左手に指輪,スキルの付け替えというシステムは素晴らしかったので,武器性能・ダメージの非ランダム化,レジストコンボの導入さえあればよかったのにと思います。その他の欠点はこれらに比べれば些細な問題です。


執筆者:KAZOON
最終更新日:2007年3月7日