いつまでたっても進まない「ブースター研究」と「全パーツ解説」。現在Kaleidoscopeはほとんど機能していないといえます。そこで,現段階(04/12/31現在)でいえることから初心者のためのオリジナルマシン作成の基本の考え方をここにまとめようと思ってこのページを作成しました。F-ZEROパイロットの方々の参考になれば幸いです。(書き上げたらなんか最初の構想と違うものになった気が・・・)
「オリジナルマシン」とは,F-ZERO GXにおいてカスタマイズモードで「ボディ」「コックピット」「ブースター」の三つのパーツと搭乗する「パイロット」を組み合わせて作ったマシンのことを言います。マシン名はパーツの組み合わせにより自動的に決定されます。
これに対し,各パイロットそれぞれがもつユニークなマシンを「パイロット専用マシン」といい,通常「デフォルトマシン」と呼ばれています。「オリジナル」の意味からデフォルトマシンのことをオリジナルマシンと言いたくなりますが(自分は最初そうなったし,そう使ってた人がいた),オリジナルマシンというとパーツを組み合わせたマシンになります,GXがそういっているのですから,そうなのです。
どちらもグランプリ・タイムアタック・プラクティス各モードで自機として使えるという点で差異はありませんが,デフォルトマシンに対してオリジナルマシンはいくつか制限を受けています。箇条書きにすると,
等といったことがあります。
オリジナルマシンは三つの部位のパーツから成り,パーツはそれぞれの部位ごとに25種類づつあることから全部で15625種類あります。搭乗させるパイロットはマシン性能には一切関係ありません。どんな場合でも好きなパイロットを乗せられます。
パーツは,それぞれの部位ごとに「GXパーツ(各10種類,緑系)」「AXパーツ(各10種類,赤系)」「スペシャルパーツ(各5種類,黄系)」に分類できます。この分類は入手法によるもので,GXパーツはGXのみに出てくるもので主にグランプリで購入可能に,AXパーツはAXに出てくるものでGX単体では主にストーリーハードで購入可能に,スペシャルパーツはAXスペシャルライセンスカードもしくは専用機械により購入可能になるものです。スペシャルパーツは現在ではほぼ全て入手困難(実質不可能)になっており,このために改造に手を出す人もいます。この分類はパーツの性能などとは一切関係なく,色はデフォルトのもので,自分で好きなように塗り替えられます。
また,マシンの名称はボディ・コックピットのパーツ名・裏パーツ名,ブースターによって機械的に決まるものがほとんどですが,一部の組み合わせ(全77種類)では,それによらない特別な名前が与えられ,これらは「特殊ネームマシン」と呼ばれています。特殊ネームマシンかどうかとマシン性能には関係が無いとされています(少なくとも大きな差異はない)。
前項でも触れましたが,オリジナルマシンの名前はパーツの組み合わせによって決まります。特殊ネームマシンは,一覧表に載っているとおりです。これらの組み合わせでは,規則外の名前になります。規則名は一度理解してしまえばすぐに作れるようになります。マシン名決定に必要なデータは全パーツ解説またはパーツ一覧表を参照してください。「この組み合わせだとどんな名前になるのか」というのが知りたいだけならシミュレーターを使ってください。
それでは,アクアグース・コンバットキャノン・タイタンG4で作ったマシンの名前を作ってみます。まず,ボディ・コックピットパーツのパーツ名・裏パーツ名を確認します。アクアグースのパーツ名はAQUA GOOSE,裏パーツ名はFROST DRAKE。コンバットキャノンのパーツ名はCOMBAT CANNON,裏パーツ名はTORNADO MASTERです。そしてタイタンG4の命名規則を見ると「B2+C1+G4」とあります。B2とはボディの裏パーツ名,C1とはコックピットの表パーツ名であることを意味します。そして,左側にあるのが一語目,右側にあるのが二語目です。それぞれの語をとって,FROST CANNONとなります。さらにタイタンG4には「G4」というのがあります。これをハイフンをつけてつなげれば完成で「FROST CANNON-G4」となります。カタカナ名ではハイフンをつけないで「フロストキャノンG4」とします。また,フロストキャノンG4から,「フロスト」はアクアグースの裏パーツ名,「キャノン」はコンバットキャノンのパーツ名,よってブースターはB2+C1+G4のものであると分かり,マシン名から元のパーツを逆算することも出来ます。特殊ネームマシンはこの規則と全く無関係に存在します。
さて,いよいよ性能についてのお話です。それぞれのパーツの特徴は全パーツ解説を見てください。追記しておくと,パーツは重ければ重いほどランクが高くなります。ボディ(ボディパーツ),ブースト(ブースターパーツ),グリップ(コックピットパーツ)のランクでマシン性能がある程度判断できるという点もオリジナルマシンとデフォルトマシンの違いの一つです。(ただし,「ブースト」のランクが高いほどブースターの性能も高い,「グリップ」のランクが高いほど滑りにくいというわけではない。)
それでは,TAに於いて「使える」マシンとはどのようなマシンか。どういったマシンを作れば「速い」のか。
まず,ブースターを決めましょう。Kaleidoscopeで一番研究が進んでいる部分ですが,これはタイタンG4に決まりです。いままで「迷ったらタイタンG4」でしたが,これはもう「迷わずにタイタンG4」と言えるほどです。巡航速度(ブースターなどを使用しない状態での最高速)が最も高い,ブースターの加速が最高,ドリフトの性能が最高,踏み外し加速が安定・・・と,まさに最強の性能を誇っています。グリップ限界速度こそランクAの諸パーツに劣りますが,踏み外し加速の影響によりトライデントなどでもタイタンG4の方が安定している,どのランクAパーツよりコーナーリング性能が高く,ステア減速(ステアリングを切ったときの減速)も比較的小さいという点も大きな要因です。このずば抜けた性能を持つパーツを使わない手はありません。
次は,コックピットです。これはコンバットキャノンとマキシマムスターの二択です。マキシマムスターはスペシャルパーツなので,持っていない人はコンバットキャノンのみとなります。二択といっても,基本はマキシマムスターです。マキシマムスターは,コックピット最重量(=最高速が最高),スライド性能も(恐らく)最強,スライドのみの影響か微妙なので追加すると超速ドリ系の効果が最大,また同じくスライド性能の影響がほとんどと思われる内ドリでの火花の出にくさが最強といった特徴を備えます。対して,コンバットキャノンはこれらの性能がマキシマムスターに次ぎ(重量は三番目),コーナーリング性能が最強(旋回半径が最小)で,ヘアピンに強いのです。よって,基本的にはマキシマムスター,コーナーがきつい場合はコンバットキャノンという使い分けがなされています。「迷ったらマキシマムスター,持って無いならコンバットキャノン」
最後は,ボディです。最後に回したのは,一番決めるのが難しいからです。どれを選ぶかは,まずルールとの相談です。ブースターとコックピットに上記のものを選ぶと,ボディがE,Dのものだと直線で超速ドリを連続して出すほうがグリップで普通に走るより速くなるのです。そして,Eだと最高速重視であってもドリドリが使用できてしまいます。これらのことにより使用しないことにするケースも多いですが,ランクEの強力な超速ドリ性能は見逃せるものではありません。使うなら最軽量のスピィーディードラゴンを。ランクDならば,最強のグリップと,強力な超速ドリ性能を備えたレイジナイトをお勧めします。ランクCはまず使いません,CCCマシンでの勝負など以外では無視していいでしょう。初心者にはお勧めのランクですがね。ランクBはバリアントジャガーとジャイアントプラネットを。前者はコーナーリング性能をあげ,他を劣化させたドレッドハンマーと考えてよく,ジャイアントプラネットはそれからさらに超速ドリ性能を落として,グリップを高めたようなパーツです。どちらもドレッドハンマーではコーナーリングがきついという場合のみ使用します。そしてランクAは何回かでたドレッドハンマーです。ランクE,Dを使わないなら「迷ったらドレッドハンマー」です。最初はそのコーナーリングの重さに驚くかもしれませんが,これはほぼ最強のパーツです。重量がかなり高いために最高速が高く,またランクAにしては超速ドリ性能が異常に高いのが特徴です。平坦なコースではスピィーディードラゴンが有利でも,落下加速が重要なドラゴンスロープや踏み外しが重要なトライデントなどでは間違いなく最速のパーツといえるでしょう。ただ,コーナーリング性能に難ありのため,一部のコースではバリアントジャガーなどに譲る必要があります。コースに応じて,ルールに応じて柔軟に変えていく必要があります。
こんなことを書いておいて,なんですが,この項はいままでのTAでの経験による一般論でしかありません。他のパーツが活躍する場がまだ存在するかもしれません,たまには変わったマシンでTAに臨んでみるのも一興です。
オリジナルマシンとて性能だけが全てではありません。とにかく形がかっこいいマシンを作ってグランプリ優勝を狙う,名前がかっこいいマシンを探す・・・といったこともあります。そして,それだけでもない。デフォルトマシンにはない独特の操作感をもつマシンなども多数存在するのです。ブースターが異常に強いファットシャークや,かなり特殊な挙動をもつブラックブルのようなマシンはオリジナルマシンには存在しません。しかし,全く滑らず,曲がらないスラッシュブルーザーV2,独特の挙動のセイクリッドスネークG4,速度が低く,走りやすい,超速ドリ等の練習に最適なフレイムナイト,等々。こういったマシンに似たデフォルトマシンもまたないのです。新しい操作感を持つマシンを探し,さらにはそれでTAをする・・・GXの世界を広げることが出来るのです。だれかがSFC版で「速いからといってファイアースティングレーしか使わないのはF-ZEROを1/4しか楽しんでいないようなものだ」というようなことを言っていましたが,まさにそういうことなのです。「そこのデフォルトマシンしか使ったことのないあなた,GXを0.26%しか楽しんでいなかったようなものですよ」なんつて(まぁオリジナルマシンでは似たようなマシン同士も多いんですけどね。)