本ゲームのルールを説明します.
本ゲームは,Nivさんという人が2007年末に主催したTournamented Celestial Gaze(星見の塔トーナメント)およびそれを元にRAYさんという人が2009年夏まで主催していたTCG of the Weekを元にしています.
キャラクターを作成し,戦闘を行なうゲームです.
これは,ルールにそって能力値を割り振ったりスキルを取得したりしてキャラクターを作成し,トーナメント戦を勝ち抜くゲームです.
プレイヤーが関与できるのはキャラクターの作成までで,作成されたキャラクターは自動的に戦闘を行ないます.
なお,戦闘中直接指示ができない代わりに,キャラクターには予め戦闘方針を定めておくことが可能です.
例:「HPがある値を切ったら回復スキルを使う」「相手が防御スキルを構えていれば妨害スキルを使う」等
能力値配分や取得スキル,戦闘方針を考え,より強力なキャラクターを作り上げてトーナメントに優勝することが,このゲームの目的となります.
ゲームにはキャラクターを作成し,それをメールで送ることで参加します.
キャラクター作成のルールを説明します.
まず,3つの能力値を定めます.
キャラクターの持つ3つの能力値に合計15点のポイントを1点単位で割り振って下さい.
この時,能力値を0未満の値にする事はできません.
能力値は体力・神経反射・知性の3つです.
大まかに言えば,体力=耐久力,神経反射=1ターンの行動力,知性=臨機応変さ,を表します.
以下に各能力値の説明を記載します.
体力の値によって,そのキャラクターのHPが決まります.
HPは体力の4倍です.
HPは攻撃を受けると減少し,0以下になった場合そのキャラクターは敗北します.
またこの値は同時に最大HPでもあり,HPを回復する場合この値以上には回復しません.
神経反射の値によって,そのキャラクターの1ターンにあたりの最大行動回数が決まります.
キャラクターがスキルを使用するためには,コストを支払う必要があり,
このコストの支払いは,キャラクターの持つパネルを未使用状態から使用済み状態に変化させることで行ないます.
例:
コスト《水剣》のスキルは『水パネル』をひとつと『剣パネル』をひとつ使用済み状態にすることでコストを支払う.
この時パネルの並び順は関係ありません.並びが「水剣」でも「剣水」でも,或いは剣と水の間に他のパネルがあっても,コスト《水剣》のスキルを使用することができます.
キャラクターは神経反射の数のパネルを持ちます.
このパネルを横一列に並べた配列をパネルアレーと呼びます.
神経反射が大きいほど,沢山のパネルを持つことができ,1ターンに沢山の行動を取ることが可能です.
使用済み状態になったパネルは,ターン終了時に未使用状態に戻ります.
知性の値によって,そのキャラクターのスキル数・スキルパターン数・プラン数が決まります.
キャラクターは,知性の数値以下の自然数の和の数のスキルを取得できます.
キャラクターは,スキルパターンとプランをあわせて知性の数の3倍の数だけ取得できます.
スキルパターンは,神経反射の数の長さを持つ属性文字列です.
キャラクターはターン毎にプラン(後述)によってパネルアレーにスキルパターンを転写することができます.
スキルパターンが転写されると,パネルの属性はスキルパターンに書かれている文字と同じ物に変更されます.
多くのパターンを持てば,それだけ多彩な戦術を行うことができるのです.
プランは,キャラクターの戦闘方針を定めるテキストです.詳しくは次章で説明しています.
以上3つの能力値に15点を割り振ってください.
能力値を割り振ったら,HPやスキルの数などが自動的に決まります.
取得するスキルを選び,プランやスキルパターンを作成しましょう.
取得できるスキルはスキルリストをご参照下さい.
受動・維持スキルについてはスキルについてをご覧下さい.
プランでは,キャラクターの戦闘方針を定めることができます.
プランの文字数については特に制限を設けませんが,あまりに長い場合却下する可能性があります.
また,1つのプランに付き,1つの指示しかすることはできません.
「単一の指示」とは,ifを含まないひとつ文章です.
「パネルは火>水>風の順で狙う」
というプランは
「火パネルを狙い,それが出来ない場合水パネルを狙い,それも出来ない場合風パネルを狙う」
という指示となり,if(~場合,する)を含む為記述できません.
「以下の点数の高いパネルを狙う.
・未使用である:100点
・剣:5点
・火:3点」
というようなプランも,条件を満たしたかどうかのif判断が存在する為記述不可能です.
プラン内で言葉を定義する(「火属性の攻撃スキルをAと呼ぶ」等)ことは可能ですが,可読性を上げる以上の効力は持ちません. もし,言葉の定義によってそれを定義を用いずに記述した場合と比較して機能が変化する場合,その定義は許可されません.
指示は単一でなくてはなりませんが,指示を行なう条件はたかだか2つのAND/ORを使い,最大で3つ指定することができます.
ANDとORを組み合わせて用いる場合,必ず結合順序を定める括弧をつける必要があります.
例:
「先攻の場合,快復を使用せず,また異状の対象は水パネルを狙う」というプランは指示が二つある為記述不可能です.
「先攻であるか,または自身のHPが9以上である場合,安らぎを使用しない」というプランは条件は複数ですが指示は一つのなので記述可能です.
複数のプランの指定が矛盾する場合,並び順で上のプランを優先します.
プランでは,次の事柄が指定できます.
プランでは次の事柄は指定・参照できません.
曖昧な,あるいは未来にかかわるプランや,複数の指示があるように読み取れるプランはその都度GMの裁量で処理を行ないます. 前例と異なる挙動を示す場合もありますが,それによる訂正は受け付けません. プランによる挙動をオーナーの意図通りにしたい場合,GMの推測・憶測を介さないものにしなければなりません.
プランの狙いなどについて,曖昧な表現を伴う簡潔な説明を添えることができます.
試合において直接参照されることはありませんが,プランの記述ミスによるプランと説明の乖離があるとGMが判断した場合,プランを修正できる場合があります.
ただし,オーナーは,これに頼りきらずに,正しくプランを記述する努力をする必要があります.GMチェックの性能は保証されません.
戦闘はターン制です.
キャラクターのパネルアレーは,並び順で一番上のスキルパターン(イニシャルパターン)が転写されている状態で戦闘を開始します.
スキルパターンを所持していないキャラクターは,全てが黒パネル(白のコストにしか使用できない)になります.
どちらかのHPが0以下になった時,そのキャラクターは敗北します.
どちらかが敗北した場合,その時点で対戦は終了します.
両者同時に敗北するか,8ターン目が終了した場合でも対戦は終了し,その時点で「最大HP-現在HP」が少ないキャラクターの負けとなります.
「最大HP-現在HP」が等しい場合,互いの体力に6面ダイスを一回振って出た目を足した値を比べて,数値の大きい方を勝者とします.
値が等しい場合,互いのダイス目を破棄し,振り直します.
何らかの理由で無限ループが発生した場合もその時点で対戦を終了し,同様の勝敗判定を行います.
ターンは以下のフェイズに分かれて進行していきます.
スキルパターンよりもパネルアレーが短い場合,スキルパターンに含まれる右の文字から無視されます.
例:パネルアレー「火水」にスキルパターン「風地剣」を転写すると「風地」になります.
スキルパターンよりもパネルアレーが長い場合,パネルアレーには左詰めで転写されます.
例:パネルアレー「火水風」にスキルパターン「地剣」を転写すると「地剣風」になります.
異状『Roll』を受けているパネルはスキルパターンの転写によって属性が変化しません.
例:パネルアレー「火水R」にスキルパターン「風地」を転写すると「風水R」になります.
スキルパターンの転写によって,パネルに付与されている状態異常は変化しません.
例:パネルアレー「火B水H」にスキルパターン「風地」を転写すると「風B地H」になります.
実際の流れはスキルパターン転写に関する戦闘例を参照できます.
発生したイベントが解決されるまでの間置かれる領域を連鎖領域と呼ぶ.
イベントとは,何らかのスキルの使用,解決したスキルの効果,攻撃や反撃,スキルや状態異常の効果の誘発を指す.
イベントが発生した時,それは連鎖領域の一番上に置かれる.
イベントが連鎖領域に置かれた時,それに対してトリガーするスキルや効果を確認する.
トリガーを確認していないイベントが複数置かれている場合,先に置かれたものから順に確認する.この時,新たなイベントが置かれた場合でも,まず既に置かれていて確認をしていないイベントのトリガー確認を優先する.
連鎖領域に置かれている全てのイベントに対してのトリガーが確認済みである場合,連鎖領域の一番上に置かれているイベントを解決する.
複数のイベントが同時に発生した場合,先攻のキャラクターのものから先に連鎖領域に置かれる.(先制が決定していない場合,体力の高いキャラクター優先,体力が等しい場合,ランダム選択)
1人のキャラクターのイベントは,状態異常がスキルより先に置かれ,スキルやその効果は並び順で前のものから置かれる.
1つのスキルの複数回の維持による効果は,先に維持が開始されたものによる効果が先に置かれる.
1つのスキルや効果によってのイベントは,テキスト行の並びの逆順で置く.
例:「相手に1点のダメージの攻撃を行なう.(改行)あなたのHPを1点回復する.(改行)相手のスキル1つにBindを与える」というテキストの場合,Bind,回復,攻撃の順で連鎖領域に置かれる.連鎖は後から置かれた方から解決されるので,通常は攻撃,回復,Bindの順で解決される.
イベントとは,何らかのスキルの使用,解決したスキルの効果,攻撃や反撃,スキルや状態異常の効果の誘発を指す.
スキルが使用された時,スキルの使用が連鎖に置かれる.
スキルの使用が解決された時,そのスキルの効果(起動能力)が連鎖に置かれる.
スキルの効果が解決された時,その効果が実行される.
「攻撃か反撃を行なう」効果が実行された時,攻撃か反撃が連鎖に置かれる.
攻撃か反撃が解決された時,それは対象にダメージを与える.
「~時,…」と書かれた効果(誘発能力)の誘発条件を満たした時,この効果が連鎖に置かれる.
剣属性を持つスキルは剣技である.
剣属性を持たないスキルは魔法である.
スキルは使用されていない時にはそのコストに含まれる属性を持ち,使用されている時には実際に支払われたコストに含まれる属性を持つ.
維持されている時には,維持パネルに含まれる属性を持ち,属性がコストに合わない場合は直ちに維持が解除される.
例:何らかの効果により火パネルのみを用いて剣パネルをコストとするスキルを使用した場合,それは剣技ではなく魔法であり,剣属性ではなく火属性である.また,それによって攻撃や反撃が行なわれた場合,それは火属性である.
コスト《白》は,任意の属性のパネルで支払うことが出来ます.特に指示がなければ最左のパネルで支払います.
黒パネルは,《白》のコストとしてのみ使用することができます.
状態異常は更に異状,強化,特殊状態に細分され,それぞれ以下のような種類がある.
ロールするとは,パネルの属性をダイスを振って出た目に対応した属性に変化させ,特殊状態『Roll』を与えることである.1:火,2:水,3:風,4:地,5:剣,6:黒.
ロールの対象選択にも分散の法則が適用される.
スキルの能力には起動・誘発・常在の3つがあり,スキルテキストに示されています.
起動能力はスキルを使用し,解決した時に発生する効果です.
誘発能力は定められた誘発条件を満たした時に発生する効果です.
常在能力は常に発生し続ける効果です.
軽減する効果は解決された時に対象の攻撃のダメージを減少させます.
軽減する効果によってダメージが増加することはありません.
プランの指定などに便利な用語を記載します.
2012/6/5: 初版公開.
2012/6/5: 誤字等を修正した.快復の効果を変更した.空気の枷の効果を変更した.戦闘開始時にイニシャルパターンが転写されていることを明記した.
2012/6/7: 状態異常の説明をこのページに移した.『Charge』および『Roll』を特殊状態に変更した.快復の回復量を2点にした.救済の効果を変更した.開拓のプランで確定しない場合の属性決定方法を変更した.救済の効果を変更した.
2012/6/8: 誤字等を修正した.スキルパターンを所持していない場合の戦闘開始時のパネルの色について明記した.
2012/6/9: 誤字等を修正した.サンプル戦闘を追加した.維持スキルの説明に「維持状態を保つためには,維持に使用されているパネルの属性が,スキルのコスト条件を満たしている必要があります」の文を追加した.幾つかのスキルに読みを追加した.
2012/6/12: スキルパターンの転写についてに状態異常の保存について明記した.コスト《白》と黒パネルについての記述をスキルの属性に移動した.これらの更新によってルールは変更されていない.
2012/6/13: 明鏡止水の効果を変更した.
2012/6/13: 無限ループが発生した場合に勝敗判定に移ることを明記した.相手のパネルなら参照できることを明記した.
2012/6/16: 誤字等を修正した.
2012/6/18: 誤字等を修正した.スキルパターン転写に関する戦闘例を追加した.
2012/6/23: 誤字等を修正した.